くろねこ時計


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月のひかり☆

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短篇小説

風変わりな家族 2


syosyuu.jpg

秋の季節にぴったりのちょっと幻想的な雰囲気の漂うほのぼのとしたお話です。



乳母車の屋根の覆いの部分は、如何にも自分達の赤ん坊が大切だと言わんばかりに、深く掛けられていて、一体どんな赤ん坊が乗っているのだろうか?と如何にも興味をそそらされるが、こちらからは一向に見えない。
ちょうど、赤ん坊が目を覚ましたのか、母親が低い姿勢になって、乳母車の中を覗き込んで何かを話し掛けている。
父親は父親で、自分の妻と子供がさも愛しいという風に、母親と交代して、しゃがみ込んでは赤ん坊をあやしている。
「・・・ちゃん!目が覚めたの?」なんて言ってるが、名前を何と呼んでいるのか周囲が騒がしいので、よく聞き取れない。
そうこうしている間に、その夫婦がレジで支払う番になった。
こちらから、何気なく買い物カゴの中を覗いて見ると、他の商品に混じって「油揚げ」が異常に沢山入っていた。
(いなり寿司でも作るつもりかな?)なんて思いながら、ぼんやり見ている私であった。
若い夫はポケットから黒い財布を出して、妻に渡したかと思うと、妻はまた財布を夫に戻す。(まぁ、仲が良いのね・・)なんて思いながら、(あぁ、そうだ!この人達の次が自分の番だわ。ぼんやりなんかしてられない!)と急に気が付いて、慌ててショルダーバッグから自分の赤い財布を急いで取り出しながら、私もそろそろレジで支払いをする心の準備に取り掛かった。
ふと見ると、レジの係りの人に財布からお札を出して支払っているのは、何と、夫の方だった。
(この夫婦の家計は夫が握っているのだわ・・・)なんて、どうでも良いようなことを考える私・・
それにしても、この乳母車に乗っている赤ん坊って一体どんな顔をしているのだろうか?と妙に気になる。堪らない程見たいなぁ・・とますます思う。
しかし、レジでの支払いは次が私の番になっているので、赤ん坊のことをそれ以上気にしている閑なんか無い。

reji.jpg


ー続くー







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