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月のひかり☆

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短篇小説

シチューをどうぞ!続編 8

sityuu.jpg

▼この作品の登場人物は全て架空の人で
実在していません。
全て空想で書きました。
どうか応援して下さい。



思いがけない夜の来訪者にルリ子は急に大忙しになった。
その体の弱った人をリビングまで連れて行って、長椅子に寝させ、ストーブを近づけて、濡れた衣類が早く乾くように部屋を暖かくした。

stove-1.gif

それから自分の部屋に行って、着ていたパジャマをもう一度普段の服に着替え、台所に大急ぎで駆け込んで行った。
リビングから、その人の咳く音が聞こえた。
クリームシチューを再び温めなおし、白いお皿に入れると、ルリ子はそれをリビングに運んで行った、
シチューを一サジずつすくっては弱っているその人の口にゆっくり入れてあげた。
すると、青い顔をしていたその人が回復し始めたのか、顔に少しづつ赤みが差し始めた。
「どうですか?お加減は・・少しは良くなりましたか?」
「はい、ありがとうございます。ご迷惑を掛け申し訳ありません。お蔭さまでだいぶ楽になりました。もう大丈夫と思いますので、私は行きます。御親切を決して忘れません。」とその人がルリ子の顔を見ながら嬉しそうに言った。
「そうですか。それは良かったです。でも、まだ熱が高いみたいですし、そんな体でこんな寒い晩に外を歩いたら、きっとまた具合いが悪くなると思います。遠慮なさらないで、もっとゆっくりして行かれた方が良いです。」
「でも、これ以上私がいたらご迷惑になるといけませんので…」
遠慮がちに言うその人の顔をよく見ると、目が涼しげで鼻筋が通って高かった。もしかすると、春男さんよりもハンサムかもしれなかった。
ルリ子は昨日の夜の湯気の精の言った言葉をふと思い出した。
あの時、確か「きっと近い中に慰めがあるでしょう。私が必ずそうなるようにして差し上げます。」と言ったが、慰めとは、きっと今夜のこのことだったに違いないという気がした。

ー続くー




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