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短篇小説

「青い天使 最終回

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▼この作品の登場人物は架空の人で実在していません。
全て空想で書きました。
人はそれぞれに異なった価値観を持っているということを
書きたかったです。
応援ヨロシクお願い致します。 



直子と加代と美奈子の3人は日曜日の午前中の礼拝が済んだ後、電車に乗って神戸に着き、連れ立って街を歩いている。
某美術館に向かって・・

美奈子が新聞の広告で、世界の名画展が神戸の某美術館で開催されていて、大阪に引き続き、そこででもシャガールの『青い天使』が展示されているということが判って早速行ってみようと思ったのだった。

そのことを加代に報告すると、「素敵ですね。それなら私も行きます。『青い天使』は、何度でも観たいですから・・直子さんも一緒だと良いですね」と、即座に賛成の言葉が返って来た。

直子にも連絡すると、直子もまた一も二もなく大賛成で、遂に今日という日になったという次第・・

すっかり夏という感じのよく晴れた午後の空は真っ青だった。

繁華街を通り抜け閑静な住宅街の中を3人はどんどんと歩いて行く。

それぞれに日傘だの帽子などで、日差しを避けながら・・

間もなく目的の美術館の門が見えて来た。

「あぁ、やっと着きましたね。」

「そうですね。立派な美術館ですね。」

入り口の券売り場で一人一人券を買って、愈々名画の展示されている奥の方に歩いて行った。

広い展示場の中は、大勢の人々がそれぞれ壁に飾られた画の前に立ち、少しずつ、少しずつ次の画に向かって移動していた。

ミロとかダリとかピカソとかルソーなど世界中の巨匠の絵が沢山展示されていて、どの人も深い溜め息混じりに佇んで眺めていた。

3人も逸れないようにぴったりと寄り添いながら同じように次々と絵を眺めて行った。

「あ!青い天使だわ!」
真っ先に叫んだのは加代だった。

「流石に好きなだけあって見つけるのが早いですね。」
美奈子が笑いながら言うと、

「そうでしょ・・そうでしょ・・」
と加代はまるで恋人にでも出逢ったように胸をときめかせている。

「これが『青い天使』なんですね。」
直子も感慨深そうにじっと眺めている。

『青い天使』を目の前に、3人はそれぞれの胸にそれぞれの思いを抱きながら何時までも黙って佇んでいた。

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ー完ー




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