くろねこ時計


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月のひかり☆

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主人公は大学生の佐伯沙耶。
沙耶は今日は体調が優れないので大学の授業を休むことにした。
天井板を見ながらじっと寝ている。
するとその時・・という風に物語が展開してゆく。
今年は巳年なので、巳に因んで書いてみた。
軽いタッチで面白く書いた。


一体どれ程の時が流れただろう。

ふと沙耶の意識が元に戻った。

梯子の下に落ちた時に頭を強く打ったのだろう。

頭がず~んと痛かった。

触るとぬるっとした生熱いモノが手に触れた。

何と、血が滲み出ているのだった。

最初はほとんど見えなくて真っ暗だった視界が次第に薄ぼんやりと明るくなって来た。

一人の見たことも無い若い青年が身を屈めて沙耶の顔をじっと見ているではないか。

黒く濡れたような神秘的な瞳…

沙耶は何時か何処かでこの目を見たような気がした。

「あ!沙耶さん、気が付きましたか?」

「はい、私、一体どうなったのでしょう?貴方は一体何方ですか?何故此処に居られるのでしょう?」

沙耶は(自分はきっと長い夢を見ているに違いない・・)と思った。

(確か今日は風邪を引いたのか、体がしんどくて学校を休んだのだったわ。

屋根裏に上がって行ったらネズミ達と出逢ってお腹を空かしていたのでハムをご馳走して上げた。

その後は、そうそう…蛇が現れて、やっぱりお腹が空いたと言ったので、やっぱりハムをご馳走して上げたのだったわ。あの時、私、あんまり蛇が怖くて天井裏から部屋に落ちて仕舞ったのね。それにしても、不思議な夢…まるで現実のような気がする。<夢か現か・・?>って、きっと、こういう時のことを言うのね。)

目の前の青年が突然、
「沙耶さん、僕はね。実は先ほど貴女に出逢ってハムをご馳走になった蛇です。」と言った。

「え!?嘘でしょう。貴方が蛇だなんて信じられません。先ほど出逢った蛇だったら、もっと恐くて気味悪い蛇の姿をしていましたよ。」

「そうそう、そうでしたね。先ほど迄は、僕はホントに蛇でした。でも、今はもう違います。僕はれっきとした人間です。」

「まぁ、そんなことってありますか?どうして蛇が人間になったのでしょう?」

「そう思われるのも無理はありません。実は僕は此所の家の屋根裏にもう200年以上も前から住んでいます。

元々は人間の若者だったのですが、ある時、顔はこの上もなく美しいくせに、心が、ひどく意地悪な若い娘が居ましてね。

最初、僕はそのことに気が付かなかったのですが、ふとしたことからその娘に恋をしてしまい、とんでもない酷い捨てられ方をして、その為余りにもうちひしがれ、毎日毎日悲しみのどん底で悶々と悩み、ある時、ふと鏡を見たら、何と蛇の姿に変わっていたのです。

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それから暫くたったある日、うちひしがれた僕の前に、まるで神様みたいな白い衣を着たお爺さんが現れて、
『もしも、この先、ホントに優しい人柄の娘がお前の前に現れたなら、その時、再び人間の若者に戻ることが出来る。』と言って姿がかき消すように見えなくなりました。

僕はその人の言葉を信じて、今までこの家の天井裏に隠れて悲しみを堪えながらずっと生きて来たのです。

何度か若い娘に逢いましたが、残念ながらホントに優しい人は一人も居ませんでした。

僕はその都度がっかりとして、それでも気持ちを何とか持ち直して希望を捨てず、ホントに優しい娘さんに廻り合える日を今か今かと待っていました。

沙耶さん、貴女が・・貴女が、ホントに優しい人柄の娘さんだったのです。その証拠に僕はこうして再び人間の姿に戻ることが出来ました。こんな近くに貴女のような優しい人が居たなんて・・」

ー続くー


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今日も佳き一日となりますように・・ 




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