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月のひかり☆

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 孤独で淋しい生い立ちの主人公優凜(ゆりん)は、日々希望を胸に明るく生きている。
そんな優凜と一人の青年の物語。二人は思い掛けない時に出逢う。
赤い十字架を巡って物語が展開してゆく。
どうか最後までお付き合い下さいますように・・


 
優凜(ゆりん)は日曜日の昼下がりの大坂のJR梅田駅から環状線に乗って、たった今とある駅に降り立った。

昼過ぎの駅の構内はたった今電車を降りたばかりの人々と今から乗ろうとする人々とが交錯して大層な賑わいと喧騒を見せていた。

前に一度来たことがあったので、今から行こうとしている所がどちらの方向なのか、すぐに見当が付いた。

優凜は足早に早春の明るい商店街の見えている駅の出口から外へと出て行った。

風はまだ冷たいが空の色や辺りの空気の感じは最早冬とは違って、すっかり春そのもので街を歩く人々の表情にも何処かほっとした雰囲気が溢れている。

(確かこの商店街を真っ直ぐ歩いて行けば良かったんだわ…)

優凜はもうすぐヨーマさんに逢えるのかと思うと胸がわくわくして嬉しかった。

実は優凜は生まれた時から身寄りが全く無い。

気が付いた時は孤児院の中で育っていた。

何でも生まれたての赤ん坊の時、JRの何処かの駅の出入り口の所に乳母車に乗せられた壗捨てられていたらしい。

それから孤児院で十八歳まで過ごしたが、運良くと或る会社の事務職に採用され、それからはずっと自分で生計を立てられるようになり、孤児院から独立して、今はマンションの八階で一人暮らしをしている。

淋しいといえば淋しい境遇かもしれないが、コツコツと此処まで真面目に働いて自分の力で家具など買い揃え月々の家賃も払って身上を築き上げて来たことが、生きる張り合いとなって自分自身が支えられているのだと生き甲斐を感じ満足している。

父と母が果たしてどんな人だったのか、知りたくても知る術がないのだから諦めるしか仕方がない。

そういう境遇の優凜にとって何時だったかふと知り合った露店商人のアイヌ出身のヨーマさんは唯一自分にとって、かけがえのない人だと言えるに違いない。

まるでホントの父親みたいに優しくて暖かい。

ヨーマさんは北海道の何処かの片田舎でアイヌの血筋を引いた人として両親の元で生まれた。

けれども、まだほんの幼い時に母親に先立たれて仕舞った後父親はすぐ別の女性と結婚をしてその人との間に沢山な子供が産まれ、一番年上のヨーマさんは毎日小さい兄弟の子守りばかりさせられた。

継母はヨーマさんに何かと言えば辛く当たり、随分淋しくて辛い思いをしたらしい。

きっと自分がそんな風に苦労しただけに身寄りの無い優凜の淋しさがよく判るのだろう。

ー続くー

「楽天月のひかり★の部屋」 
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今日も佳き一日となりますように・・ 




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