くろねこ時計


プロフィール

月のひかり☆

Author:月のひかり☆
『自作俳句』
★我が裡に涼しき音で鳴る風鈴 ♪
『自作短歌』
★「猫ジャラシ風に揺れてる曇り日の失意の心励ます如く 」
『独り言』


Youtube音楽PV集Ⅱ



presented by Youtube音楽PV


最新記事


最新コメント


最新トラックバック


月別アーカイブ


カテゴリ




akaijyuujika.jpg

 孤独で淋しい生い立ちの主人公優凜(ゆりん)は、日々希望を胸に明るく生きている。
そんな優凜と一人の青年の出逢いの物語。
二人は思い掛けない時に出逢う。
赤い十字架を巡って物語が展開してゆく。
どうか最後までお付き合い下さいますように・・

 
(7)
命の危険を感じた優凜はもうこれ以上速く走れないぐらい必死で走った。

靴が片方脱げてしまったがそんなこと等今となってはお構い無しだった。

赤い十字架のペンダントが胸で大きく左右に揺れる。

道は次第に急な登り坂になって行く。

けれども次の瞬間、勢いを増した水は遂に優凜の足首を覆ってしまった。

両足が痺れるほど冷たい・・けれども、その壗水の中を漕ぐように走り続けるしかない。

水は生き物のように容赦無く優凜を追い掛けて来て遂に身体全体が覆われ、みるみる中に水に呑み込まれてしまった。

水の外に必死で顔だけ出して手足をバタバタさせながらもがき続けた。

元々水泳は苦手な方だったが、今は助かりたい一心で矢鱈と手足を動かし続けた。

次第に疲れて力がどんどん抜けて行き遂に顔まで水の中にどっぷりと浸かってしまった。

息が出来ず水を何度も何度もがぶがぶ飲み込んで仕舞う。

優凜は水の中で胸の赤い十字架のペンダントを必死で握りしめた。

(これが、もしかすると、かねてから聞いていた南海トラフ地震なのかも…あぁ、神様!どうか助けて下さい。とても苦しいです!)
思わず心の中で叫んだ。

(それにしてもヨーマさんが「この赤い十字架を持っていたらきっと幸せになれるよ!」なんて言ってたのに、こんなことになるなんて予想もしなかったわ…神様は一体この事を何と思って居られるのかしら?)等と思いながらも相変わらず水の中でもがき続けた。

小さな白い泡が幾つも水面に立ち昇って行く。

abuku.jpg

その時そんな自分のすぐ目の前を既に気を失ってしまっている一人の女性が水の勢いに流されながらふわふわ漂っているのが見えた。

年の頃は中年ぐらいで顔立ちが随分整っていて美しい。

白い顔は唇を半開きにして、目は見開いた壗意識は全く無いみたい。

何と胸元に自分のと全く同じ赤い十字架のペンダントがふわふわと浮いてるではないか…何かの目の錯覚に違いないわ…等と思っているうちに優凜の意識も次第に薄れて行く。

(あぁ・・私、もう駄目…こうして死んでしまうのね…あぁ、神様…)と思った瞬間、本当に意識が全く無くなってしまった。

ー続くー


「楽天月のひかり★の部屋」 
は自作の短歌ばかり写真と一緒に掲載してありますが、このFC2ブログの左側の欄の↓の方の「リンク」に貼り付けてありますので、どうか見に行って下さい。 

☆小説の繋ぎ目を、短歌、俳句で補いますので、どうか、応援して下さい。 

今日も佳き一日となりますように・・ 




↑ランキングに参加中・・
応援よろしくお願い致しま~す。






スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


 | BLOG TOP |